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新しい時代に求められる就業規則 ―管理のためのルールから、判断の軸を共有する仕組みへ

就業規則に対する違和感

就業規則というと、 「社員を縛るもの」「管理されるもの」 というイメージを 持たれがちです。

実際に就業規則を開くのは、 何か問題が起きたときだけ、という会社も少なくありません。

本当に、就業規則の役割はそれだけでいいのでしょうか。

就業規則は、もともと何のためにあるのか

一般的に、就業規則は
法律を満たすために、労働条件や職場のルールを整理したもの として捉えられています。

それは間違いではありません。

就業規則には、労働条件を明確にし、安心して働ける土台をつくるという重要な役割があります。

ただ、就業規則をその役割だけにとどめておくのは、少しもったいないかもしれません。

就業規則の3つタイプ

就業規則は、考え方の違いによって、3つのタイプに分けることができます。

厚生労働省モデル就業規則

厚生労働省が公表しているモデル就業規則をベースにしたものです。
法令遵守を目的とした、最も一般的な就業規則であり、
多くの会社がこの形を採用しています。

リスク回避型就業規則

トラブルや労務問題への備えを重視した就業規則です。
会社を守るという意味では重要な役割を果たします。

一方で、その性質上、社員にとっては「自分たちを縛るルール」という印象を持たれやすく、
心理的な距離が生まれやすい傾向があります。

理念浸透型就業規則

法令遵守を前提としつつ、
経営の考え方や価値観を言語化した就業規則です。

日常の判断や行動の拠り所となり、
これからの会社に求められる就業規則の形だと考えています。

理念を反映した就業規則という考え方

理念を反映した就業規則では、
法律で求められる事項を満たしたうえで、

  • 何を大切にする会社なのか
  • どんな判断をしてほしいのか
  • どう働いてほしいのか

といった経営の考え方を言葉にします。

たとえば、

  • 前文で、会社のスタンスや考え方を示す
  • 服務規律を「禁止事項」ではなく「基本姿勢」として整理する
  • 管理のためではなく、判断の軸を示す

といった形です。

就業規則を、管理のためのルールではなく、
会社としての考え方を共有するための文書として位置づけます。

なぜ、それが経営に役立つのか

経営の現場では、日々さまざまな判断が求められます。

人に関する判断、現場での対応、グレーなケースへの向き合い方など、
すべてを細かなルールで定めることは現実的ではありません。

その結果、「誰が判断するか」「そのときの上司は誰か」によって対応が変わり、
判断が属人化してしまうことも少なくありません。

理念を反映した就業規則は、
こうした属人化を防ぐための共通の判断軸として機能します。

判断の軸が共有されることで、「ルールだから守る」のではなく、
「会社の考え方として、そう判断する」 という説明ができるようになります。

その結果、社員が自分で考えて動ける場面が増え、
働き方にも変化が生まれていきます。

まとめ

理念を言語化した就業規則は、経営の考え方を現場に伝える役割を果たします。
就業規則は、働く人と会社の関係を整えるための、重要なインフラの一つです。

また、就業規則は、会社の憲法とも言える存在です。

自社をどのような会社にしていきたいのか。
その考え方を、言葉として整理する役割を担っています。

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