▶ 始業時刻前に早く来た時間は、原則として労働時間には該当しません。
ただし、その時間に業務を行っている場合は、労働時間と判断されます。
始業時刻前に早く出社している時間については、それだけで直ちに労働時間になるわけではありません。
労働時間に当たるかどうかは、その時間に業務を行っているかどうかで判断します。
労働時間に該当する可能性が高いケース
次のような場合、始業時刻前の時間であっても、労働時間と判断される可能性があります。
- 会社から、始業前に準備作業を行うよう指示されている場合
- 朝礼やミーティングが始業前に行われており、参加が義務付けられている場合
- パソコンの立ち上げや清掃など、業務に不可欠な作業を始業前に行っている場合
労働時間に該当しないケース
一方、次のような場合は、始業時刻前の時間は原則として労働時間には該当しません。
- 従業員が自己判断で早めに出社している場合
- 始業時刻前は業務を行わず、私的な行為をしている場合
- 業務開始時刻までは自由に過ごせる状態にある場合
ただし、実態として黙示の指示があったと認められる場合などは、労働時間に該当する可能性があります。
判断のポイント
始業時刻前の時間が労働時間に当たるかどうかは、次の点から総合的に判断します。
- 会社の指揮命令下にあるか
- 業務の遂行に必要な行為か
- その行為を断ることができるか
- 形式ではなく、実態として業務が行われているか
まとめ
始業時刻前に出社している時間であっても、業務を行っていなければ労働時間にはなりません。
一方で、会社が業務を求めている場合には、始業時刻前であっても労働時間として扱う必要があります。
自社の運用がどちらに当たるのか、実態に即して整理することが重要です。

