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労働条件通知書とは 会社が押さえておきたい基本と実務のポイント

社員を採用するとき、働く条件をどのように伝えていますか。

給与や勤務時間、担当する業務など、働くうえでの条件を整理して共有しておくことは、労務管理の基本です。

その際に用いられる書面が、労働条件通知書 です。

労働条件通知書の役割

労働条件通知書とは、社員を採用する際に、会社が従業員に対して働く条件を示すための書面です。

例えば、給与や勤務時間、担当する業務など、働くうえで基本となる条件を示すものです。

労働条件通知書は、単に書類を渡すためのものではありません。

働く条件を共有し、会社と従業員の認識をそろえるための出発点となる書面です。

労働条件の明示のルール

法律では、会社が労働契約を結ぶ際に、労働条件を明示することが求められています。
特に、次の事項は必ず示さなければなりません。

  • 労働契約の期間
  • 期間の定めがある契約を更新する場合の基準
  • 就業場所、業務内容
  • 始業・終業時刻、休憩、休日
  • 賃金の決定方法や支払方法
  • 退職に関すること

なお、2024年の法改正により、次の事項についても明示が必要になりました。

  • 就業場所や業務内容の変更の範囲
  • 有期契約の場合の更新上限の有無

会社としては、現在の制度に沿った内容になっているか確認しておくことが大切です。

労働条件通知書と雇用契約書の違い

採用時には、労働条件通知書や雇用契約書といった書面を作成します。

違いを一言で言うと、労働条件通知書は、会社から従業員に労働条件を示すもの

雇用契約書は、会社と従業員がその条件で合意したことを確認するものです。

雇用契約書では、双方が署名・押印する形をとることが多く、本人が内容を確認し、納得して契約したことを記録として残すことができます。

これは「言った・言わない」といったトラブルを防ぐ意味もあります。

なお、実際には「労働条件通知書兼雇用契約書」として、一つの書面にまとめている会社も多くあります。

大切なのは書面の名称よりも、法律で求められている労働条件の内容がきちんと示されていること、

そして従業員がその内容を確認していることです。

労働条件を共有することの意味

従業員とのトラブルは、労働条件についての認識のズレから生じることが少なくありません。

採用時はまだ信頼関係が十分に築かれていない段階です。

だからこそ、最初に条件を整理し、共有しておくことが、その後の関係づくりにもつながります。

採用時だけではない

労働条件の確認が大切なのは、採用時だけではありません。

法律では、労働契約の内容について、「できる限り書面で確認することが望ましい」とされています。

あくまで努力義務ではありますが、労働条件を示すことの意義を考えると、条件に変更があった際には、その都度確認しておくことが望ましいといえます。

労働条件を確認し、それを守ることが、従業員との信頼関係の土台になります。

特に注意が必要な有期雇用契約

パートや契約社員などの有期雇用契約では、契約期間や更新の扱いが重要になります。

契約がいつまでなのか、更新があるのか、更新するとしたらどのような考え方で判断するのか。

こうした点について認識がずれていると、「契約は続くと思っていた」「更新しないと聞いていない」といったトラブルにつながることがあります。

有期雇用契約では、通常の労働条件の明示事項に加えて、次の事項についても示すことが求められます。

  • 昇給の有無
  • 賞与の有無
  • 退職金の有無
  • 雇用管理の改善に関する相談窓口
  • 無期転換申込権に関する情報

これらの内容も含めて、契約条件を整理しておくことが重要です。

なお、2026年4月以降は、配偶者の扶養認定に関わるルールが変わります。

契約内容の変更があった際には、労働条件を書面で確認しておくことがより一層重要になります。

まとめ

労働条件通知書は、働く条件を会社と従業員で共有するための書面です。

法律では労働条件の明示が求められていますが、その目的は、会社と従業員の認識を合わせることにあります。

採用時に条件を整理しておくことはもちろん、その後の条件変更の場面でも確認していくことが大切です。

法律のためだけではなく、条件を共有しておくことが、従業員の納得感や信頼関係につながります。

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